2016年も入谷の朝顔市が開催!鬼子母神を中心に100軒もの露店が連なる!

2016年06月11日

 

初夏になると、各地で開催される「朝顔市」。種類豊富な朝顔をその場で購入することもできます。今回は、朝顔市の中でも特に有名な「入谷朝顔まつり」を中心に、東京で催される朝顔市についてご紹介します。

朝顔市といえば!「入谷朝顔まつり」

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昔から「朝顔市といえば入谷」と言われるほど、「入谷朝顔まつり」は多くの人に親しまれています。一体どんな祭りなのでしょうか?

●入谷朝顔まつりの概要
「入谷朝顔まつり」とは毎年7月6・7・8日の3日間に渡って台東区入谷で開催される、日本最大の朝顔市です。
メイン会場は「真源寺」(しんげんじ)と、その前を通る「言問通り」(ことといどおり)で、通りには朝顔を売る露店が毎年120軒ほど、そのほか飲食など100軒ほどの屋台が並びます。
2015年に開催された第66回入谷朝顔まつりでは、3日間で40万人近くもの人が訪れ、賑わいました。

●開催日が決まっている理由
入谷朝顔まつりは、その年の曜日に関係なく、必ず7月6・7・8日に開催されます。日付の理由は七夕に関係しています。
中国では、七夕の時期に咲くことから、朝顔を「彦星」の中国名である「牽牛」(けんぎゅう)に関連付けて呼んでいます。朝顔の種は牽牛子(けんごし)、花は牽牛花(けんぎゅうか)です。
奈良時代に中国から伝わってきた朝顔は、日本でも七夕に関係深い花として捉えられていました。そのため、入谷朝顔まつりは七夕である7月7日を中心に、その前後3日間に開催されるようになりました。

どうして入谷で朝顔が有名なの?

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朝顔は江戸時代の浮世絵にも描かれているほど昔から庶民にとって身近な存在でした。その中でも入谷の朝顔は当時から有名でした。

●入谷の土がバラエティ豊かな朝顔を生んだ!?
朝顔は日本の各地で栽培されていますが、特に入谷では江戸時代から植木屋によって積極的に栽培が行われていました。
入谷の土壌が朝顔に適していただけでなく、ここで栽培された朝顔にはそれぞれ違った形の花を開かせる「変わり咲き」のものが多かったようです。それが理由となり、当時江戸中で朝顔ブームが巻き起こりました。
明治時代には、その美しい朝顔を見るために見物料を払う人までいたそうです。明治20年7月5日に発行された「朝野新聞」(ちょうやしんぶん)では、「府下にて朝顔の名所といえば誰も入谷たることを知る位」と称されています(入谷朝顔まつり公式サイト http://www.asagao-maturi.com/より)。

真源寺(入谷鬼子母神)とは?

入谷朝顔まつりのメイン会場となる真源寺は、「鬼子母神」(きしもじん)という神様を祀っていることから「入谷鬼子母神」の別名でも親しまれています。

鬼子母神とは仏教の世界における神様のひとつで、「母親と子供を護る神様」として仏教徒から篤く信仰されています。
この鬼子母神は日本各地の寺院に存在していますが、入谷の鬼子母神は市川市中山の「法華経寺」、豊島区雑司が谷の「法明寺」と並んで「江戸三大鬼子母神」と称されています。

入谷朝顔まつり公式サイト:http://www.asagao-maturi.com/

入谷だけじゃない!東京の朝顔市に行ってみよう

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都内で朝顔市が開催されているのは入谷だけではありません。主な朝顔市を4カ所お伝えします。

●すがも朝顔市(豊島区巣鴨)
2008年から巣鴨で毎年7月2・3・4日の3日間に渡って開催されている朝顔市で、毎年約2000もの鉢が並びます。
会場は「とげぬき地蔵尊高岩寺」の境内と「中山道待夢(巣鴨地域文化創造館)」前です。

・住所
とげぬき地蔵高岩寺:東京都豊島区巣鴨3-35-2
中山道待夢前:東京都豊島区巣鴨4-15-11・アクセス
とげぬき地蔵高岩寺:都営三田線「巣鴨駅」A3出口より徒歩2分
中山道待夢前:JR山手線「大塚駅」北口より徒歩12分

●小岩あさがお市(江戸川区小岩)
小岩駅南口商店街のサマーセールと共同で行われる朝顔市です。
江戸川区は入谷の朝顔市に花を提供するほどの朝顔の名産地で、朝顔市の雰囲気を江戸川区でも楽しんでもらおうという試みから、1990年に初めて開催されました。以降、毎年開催されています。
開催場所は、小岩駅南口の「フラワーロード」「昭和通り」「中央通り」「サンロード」という4つの商店街です。
開催時期は毎年7月初旬~中旬頃となっています。

・住所:東京都江戸川区南小岩6~8丁目付近・アクセス:JR中央総武線「小岩駅」南口より徒歩圏内

●森下朝顔市(江東区森下)
江東区森下にある「深川神明宮」の境内で行われる朝顔市です。都内で最も早く開催されることでも知られています。
2016年の詳細は未定ですが、毎年6月下旬~7月初旬頃に開催されています。
昨年は、朝顔の購入者は空クジなしの抽選会に参加することができました。

・住所
深川神明宮:東京都江東区森下1-3-17
森下商店街:東京都江東区森下1・2・アクセス
深川神明宮:都営大江戸線・都営新宿線「森下駅」A7出口より徒歩約2分
森下商店街:都営大江戸線・都営新宿線「森下駅」A7出口よりすぐ

●文京朝顔・ほおずき市(文京区小石川)
文京区小石川で開催されるお祭りで、朝顔市は「伝通院」、ほおずき市は「源覚寺」が会場です。コンサートなどたくさんの催し物が行われているので、朝顔と一緒にお祭りも楽しみたいという方におすすめです。
第31回となる2016年の「文京朝顔・ほおずき市」は、7月23・24日の開催を予定しています。

・住所
伝通院:東京都文京区小石川3-14-6
源覚寺:東京都文京区小石川2-23-14・アクセス
伝通院:東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」より徒歩10分
源覚寺:東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園駅」より徒歩3分

涼しく爽やかに!朝顔と一緒に過ごす夏

朝顔は、その涼しげな色合いで日本人の心を楽しませてくれる夏の風物詩です。
朝にしか咲かず、見られる時間が限られていることが人の心を惹きつけるのでしょう。
朝顔市を実際に見てみたい、ぜひ行きたいという人は、今回ご紹介した朝顔市を訪れてみてはいかがでしょうか?
今年の夏は朝顔と一緒に早起きする生活をしてみませんか?