おすすめの皇居観光案内!一般参観から外苑まで、見どころいっぱい!
旧江戸城の跡地である「皇居」は、知る人ぞ知る観光スポットのひとつ。「皇居の観光」といっても、皇居周辺エリアだけではありません。実は、簡単な手続きだけで誰でも皇居内を観光することができるのです。皇居内では、江戸城の名残を感じさせる建造物や豊かな自然を見ることができます。今回は、皇居内を観光する方法と、皇居観光の見どころをご紹介します。
皇居内を散策!皇居一般参観
まず、見学するのに予約が必要な「皇居一般参観」について、おすすめの建物や申し込み方法をお伝えします。
●事前申し込みで皇居内見学
皇居一般参観とは、一般人が皇居内の決まった場所を見学することです。
事前に申し込みをするだけで、普段見られない皇居内の一部を見学できるため、中高年を中心に人気を集めています。
●参観でおすすめの建物
皇居一般参観では、以下のような建築物や施設を見学することができます。
メインのソース:http://www.hls-j2006.com/koukyo/001/105/
・窓明館(そうめいかん)
出発前の参観者の休憩所でもある窓明館は、1986年から使用されています。建物内には記念品が買える売店があります。参観前に、皇居に関するビデオを見たりガイドさんの説明を聞くのもこの場所です。
・元枢密院庁舎(もとすうみついんちょうしゃ)
1921年に完成した、帝国議会議事堂(現在の国会議事堂)のモデルになったといわれている建物です。一時期は使われなくなり無人の建物となりましたが、2013年春のリフォームを機に、皇宮警察本部庁舎として使用されるようになりました。
・富士見櫓(ふじみやぐら)
旧江戸城の本丸にあたる部分の中で現存する貴重な遺構で、「八方正面の櫓」とも呼ばれています。江戸城の天守閣は1657年の大火で焼失した際に復旧されなかったため、この富士見櫓が新しい天守閣として代用されたといわれています。
・富士見多聞(ふじみたもん)
「多聞」とは日本の城に建てられる、長屋造りの建物のことです。江戸城の中で現存する貴重な建物のひとつで、鉄砲や弓矢などの武器が納められていました。
・宮内庁庁舎
1935年に建築された建物で、1968年に宮殿が落成されるまでの間は「仮宮殿」として使用されていました。
・宮殿
日本古来の建築美を活かして造られた建物で、延べ面積24,175平方メートルを誇ります。正殿(せいでん)、豊明殿(ほうめいでん)、長和殿(ちょうわでん)などの計7つの棟で構成されています。
・伏見櫓(ふしみやぐら)
「皇居で最も美しい建物」といわれている櫓で、別名「月見櫓」とも呼ばれています。
高さは13.4メートルあり、石垣も含めてとても堅牢にできているため、関東大震災でも崩れることはありませんでした。
●自然を感じる
上記の建物や施設以外にも、緑が多く静かに散策を楽しめる「山下通り」や、夏になるとたくさんの蓮の花が満開に咲き誇る「蓮池濠」(はすいけぼり)など、敷地内の豊かな自然に触れられることも魅力の一つです。
●参観日時
一般参観は平日の午前10時と午後1時30分の1日2回実施されますが、国民の祝日や年末年始(12月28日~翌年1月4日)など特定の日は実施されません。
また7月21日から8月31日までの期間は、午後の部は実施されません。
●申込方法
一般参観の申し込みには来庁手続き(直接申し込み)、郵送、インターネットの3つの方法があります。
申請期限は特別な場合を除き、来庁手続きと郵送は参観希望日の7日前まで、インターネットの場合は4日前までとなります。
予約なしでOK!皇居東御苑の見どころ
皇居の敷地内には「皇居東御苑」という無料で見学できるエリアもあります。皇居初心者の方は、先にこちらから訪れてみるのも良いでしょう。
●皇居東御苑の概要
皇居東御苑とは、皇居の宮殿を造営するのにあわせて旧江戸城の一部(本丸・二の丸・三の丸)を付属の庭園として整備した区域のことで、今から50年近く前の1968年から一般公開されています。
今は江戸城の天守閣は存在せず石垣だけが残っていますが、本丸と二の丸をつなぐ坂である「梅林坂」や、忠臣蔵でもおなじみの「松の大廊下跡」など、歴史の遺産とも呼べる名所がたくさん残っています。
また皇居東御苑の敷地内にも、代々皇室に受け継がれてきた絵画や書、工芸品を見ることができる「三の丸尚蔵館」や、皇室関係の貴重な図書などが管理されている「書陵部庁舎」(しょりょうぶちょうしゃ)といった由緒ある建物がいくつもあります。
利用時には「大手門」「平川門」「桔梗門」という3つの出入り口があります。入門時に札を受け取り、退門時に札を返却しましょう。
●公開日時
皇居東御苑は「月曜日」「金曜日」「その他特別な日」を除く日に入園可能で、公開時間は季節によって以下のように変わります。
・3月1日~4月14日:午前9時~午後4時30分
・4月15日~8月末日:午前9時~午後5時
・9月1日~10月末日:午前9時~午後4時30分
・11月1日~2月末日:午前9時~午後4時
自然と歴史を感じる!皇居外苑エリアの魅力
ここまで紹介してきた「皇居」と「皇居東御苑」以外のエリアのことを「皇居外苑」といいます。皇居外苑にも見逃せないスポットがたくさんあります。
●自然の魅力がいっぱい
皇居外苑エリアの「馬場先地区」の土手には、桜の一種である「一葉」(いちよう)の木が20本近くあり、4月半ばを迎えると一気に満開を迎えます。
また「行幸通り」には銀杏並木があり、晩秋の時期になると黄金色に美しく輝きます。
このように、皇居外苑は年間を通して自然の見どころ満載の場所です。
●皇居前広場
皇居前広場は合計で10万平方メートルを超える、広大な敷地を持つ国民公園です。
一般人でも自由に歩くことができ、そこを歩けば都会の中で開放的な気分を味わうことができるでしょう。
●二重橋
皇居内には「正門石橋」「正門鉄橋」というふたつの二重橋があります。
本来「二重橋」とは奥にある正門鉄橋のことを言いますが、正門石橋のほうがテレビでよく映っている上、伏見櫓を背景にした景色も美しいため、人気です。
●楠木正成公像
二重橋の正面には鎌倉時代末期~南北朝時代にかけて活躍した武将、楠木正成(くすのきまさしげ)の銅像が置かれています。
楠木正成は1944年に発行された5銭札にも描かれている人気の高い武将で、かつて愛知県の山麓部に存在していた「別子銅山」の開坑200年を記念して、1891年から約10年の期間をかけて銅像がつくられました。
●桜田門
「桜田門外の変」で有名な桜田門は関東大震災で一度壊れてしまいましたが、修築されたものを今でも見ることができます。
1961年に国の指定重要文化財にも登録され、江戸城の城門の一つになっています。
●楠公レストハウス
楠公(なんこう)レストハウスは、先ほど紹介した楠木正成公から名前をとった、皇居外苑の観光客に向けて作られた休憩所です。
なかには「伝統和食」をテーマにしたランチが食べられるレストランがあります。売店では「皇居外苑ようかん」や「菊もなか」など、ここでしか買えないオリジナルのお土産を買うことができます。
皇居は、世界に誇る日本の観光スポット
季節によって色を変える景色や、歴史のある建造物など、皇居とその周辺には魅力が満載です。これからの季節は美しい建物と一緒に、青々と生い茂る豊かな自然を楽しむことができるでしょう。外苑エリアを散策するだけでなく、一般参観に申し込み、日頃見ることのできない皇居内の景色を堪能してみてはいかがですか?