幕末の英傑 新撰組 土方歳三を知る!高幡不動と幕末の日野を歩く
幕末の歴史の風を感じる旅「<古地図で歩く幕末シリーズ>新撰組編 幕末の英傑!新撰組 土方歳三を知る!~高幡不動と幕末の日野を歩く」をご紹介致します。
京王線「高幡不動駅」に集合
ツアーの集合場所は、京王線「高幡不動駅」南口で、多摩モノレールの「高幡不動駅」からも徒歩数分の場所にあります。
ポケカルの赤い旗を目印に受付をすませると、ガイドレシーバーと地図が配られました。
こちらのツアーでは、道中の説明や案内はガイドレシーバーを通して行いますので、ガイドさんの声が聞こえず何を言っているのかわからないということもなく安心です。
また、古地図と現代の地図を見比べながら歩くため、歴史をより深く感じることができます。
高幡不動尊金剛寺
最初に訪れたのは高幡不動尊金剛寺。関東三不動の一つに数えられており、1,100年以上の歴史を誇る名刹です。この日はお天気にも恵まれ、七五三のお詣りに訪れていた方も多く、境内は大変な賑わいをみせていました。
境内には土方歳三の銅像や、近藤勇・土方歳三両雄の顕彰碑が置かれています。高幡不動尊金剛寺は土方家の菩提寺であり、毎年歳三の命日に近い五月第二日曜日には新撰組まつりも開催されるなど、新撰組とゆかりのあるお寺です。
土方歳三の銅像の刀の拵えには、ハートマークのようなものが描かれていました。これは「猪の目透かし」といい、猪の目をかたどった意匠で、魔除けの意味合いを持つそうです。
銅像の前でガイドさんから歴史の説明を受けた後、境内を自由散策する時間が設けられました。
重要文化財に指定されている仁王門や不動堂、奥殿、高幡山の総本堂である大日堂などをご自身のペースでご覧いただけます。
境内はとても広く、他にも五重塔や弁天堂、松尾芭蕉の句碑などもあり、散策していて飽きません。
この日、境内ではリサイクルフリーマーケットも開催されており、骨董や昔の着物、古銭などが売られていました。中には新撰組が活躍した前後の時代、江戸から明治の頃の品物も出品されていたようです。
紅葉もちょうど見ごろで、たくさんの人が写真撮影を楽しんでいました。朱色の五重塔に赤いもみじ、そして青空と、色彩のコントラストに思わず心を奪われます。
新撰組グッズ専門店・池田屋
自由散策の後は土方歳三の銅像の前で再集合し、高幡不動尊金剛寺からすぐの場所にある池田屋さんへと向かいました。ここは新撰組のグッズを専門に扱っているお店で、お饅頭などのお菓子やお酒、缶バッジやスマートフォンケースなどのお土産をお買い求めいただくことができます。
多摩モノレールで「万願寺駅」へ
お買い物をお楽しみいただいた後は、多摩モノレール「高幡不動駅」へと向かいます。ここから隣の「万願寺駅」まではモノレールでの空中散歩。眼下には住宅街や田畑、川などが広がり、景色が移り変わる様子を楽しむことができました。
とうかん森
「万願寺駅」からは地図を片手に住宅街を歩きます。次の目的地である「とうかん森」は、土方歳三の生家があった場所です。
今は小さなお稲荷様とカヤやフジの木が数本あるだけですが、かつてこの辺りには20mを越える大きなムクノキなどの森がありました。「とうかん森」の名前の由来については、昔10余の家があったために「十家」を音読みして「とうかん森」の名前が付いたとも、また「稲荷」を音読みして「とうかん森」になったとも言われています。
土方歳三が12歳の頃、多摩川の洪水であたり一面が水浸しになってしまったため、土方家はこの場所を離れ、少し離れた場所へ母屋等を移築することになりました。その引越し先は、後で私たちが訪れる土方歳三資料館がある場所です。
こちらのツアーではこうした説明が大変細かく行われ、新撰組の歴史を改めて実感をもって学び直すことができます。<古地図で歩く幕末シリーズ>ならではの楽み方です。
石田寺
続いて少し歩くと、石田寺(せきでんじ)が見えてきました。ここは土方歳三のお墓がある場所で、高幡不動尊金剛寺の末寺にあたります。石田寺は南北朝時代に建立され、一度は廃寺となりましたが、1593年に再建され、石田寺と名付けられました。
中に入ると、大きなカヤの木や観音堂が目に飛びこんできます。
土方一族が暮らしていたというだけあって、周囲のお墓には「土方家」の文字が彫られたものが多くありました。その中で、土方歳三の墓は入口から少し歩いたところに静かに残されています。
大政奉還から150年が経った現在でも、5月11日の命日には大勢の方がこの墓所をお参りに訪れるそうです。
土方歳三資料館へ
最後に訪れたのは土方歳三資料館。土方歳三の子孫の方が運営する資料館です。かつて土方歳三がぶつかり稽古をしたという母屋の大黒柱が建物の梁として使われているなど、土方歳三の息づかいを感じることができるつくりになっています。
資料館の中では、館長さんが主な展示品の解説をしてくださいました。「誠」の文字が入った新撰組袖章や、愛刀である和泉守兼定、歳三が使用していた鉢金、書状などが展示されており、土方歳三が生まれ育ったこの地からやがて新撰組を結成し京都へと旅立った様子や、後に転戦を重ねて五稜郭に入城するまでの軌跡をありありと思い浮かべることができました。
資料館の一角には天然理心流の木刀を再現した木刀も飾られていて、実際に振ってみることもできます。手に取ってみるとずっしりと重く、かなり力がないと扱うことができません。
この他、館内にはお土産コーナーも設けられており、限定販売の新撰組グッズや土方歳三にちなんだメモ帳、図録などを旅の記念にお買い求めいただくことができます。
外に出ると、土方歳三が手植えしたという矢竹が青々と生い茂っていました。幼い頃にこの矢竹を植え、「われ壮年武人となって名を天下に上げん」と宣言したそうです。
ツアーはここで終了となりますが、この後は地図を片手に、今日訪れた場所をもう一度歩いてみてもいいですし、周囲の公園などを散策されるのもおすすめです。
幕末を感じる小旅行
幕末の乱世を駆け抜けた男の生きに触れることのできるツアー「<古地図で歩く幕末シリーズ>新撰組編 幕末の英傑!新撰組 土方歳三を知る!~高幡不動と幕末の日野を歩く」でした。