東京で蛍を見よう!鑑賞におすすめの時期と2016年のイベント5選!

2016年06月20日

飛び交う光が幻想的な夜を演出する、夏の風物詩・蛍(ほたる)。きれいな水があるところでしか育たないため、蛍は自然環境の豊かさを表すバロメーターともいわれています。意外かもしれませんが、実は東京都内でも、気軽に蛍を鑑賞できるイベントが催され、人気になっています。今回は東京でおすすめの蛍鑑賞イベントと、見ごろの時期、鑑賞時の注意点などについてご紹介します。

蛍が見られる時期はいつ頃?

一般的に蛍が見られる時期は5月後半から7月中旬にかけてですが、蛍の種類や気温などさまざまな条件によって変わります。地域によっても差があるので、ベストな時期をチェックしましょう。

●蛍鑑賞の時期
蛍が幼虫からさなぎになり、羽化して飛び交うようになるまでのタイミングは、積算温度や湿度が関係しているといわれています。南に行くほど見られる時期は早くなり、また比較的気温の高い年ほど早まる傾向にあります。関東での見ごろは、6月上旬〜7月下旬ですが、その場所の自然環境によっても時期が微妙に前後します。

●蛍の種類によって時期が異なる
日本に棲息する蛍は約40種類ですが、実はその中で成虫になっても光を放つ種類はわずかしかいません。

有名なのが「ゲンジボタル」と「ヘイケボタル」です。ゲンジボタルのほうが、発光が強く飛び方は曲線的。ヘイケボタルは、飛び方は直線的であまり発光が強くないものの、揺れているような特徴的な光り方をします。どちらも本州に広く分布していますが、時期や棲息場所には違いがあります。ゲンジボタルは5~7月ごろに川沿いで見られ、ヘイケボタルは6~7月ごろに田んぼや池などで見られます。

蛍鑑賞に最適な条件と注意点

蛍はとてもデリケートで、気候や時間帯などの条件が揃わないと活発に活動しません。蛍をうまく鑑賞するためのコツと、鑑賞時のマナーについてお伝えします。

●蛍を見るなら暖かい夜に
蛍が光る理由にはいくつかの説がありますが、よく言われるのが「パートナーを見つけるために光っている」という説です。空を飛びながら光っているのは主にオスの蛍で、葉っぱの上で光を出しながら待っているメスに応えるために、懸命に光を放ってプロポーズをしているのだそうです。そのためか、自分の光が目立ちにくい月明かりの夜や、風が強かったり気温が低く活動しにくい夜には、あまり飛ぶことはありません。蛍鑑賞には気温が20度以上で湿度が高く、風のない曇りの日の20時〜21時ごろが最適です。

●蛍の生きる環境を大切にしよう
蛍を鑑賞する際には注意すべき点がいくつかあります。蛍は驚くと光るのをやめてしまうので、懐中電灯で照らしたり、フラッシュをたいて写真を撮ることはやめましょう。またタバコやゴミをポイ捨てして、蛍の棲息場所を汚さないようにしましょう。もちろん草むらに入って蛍を捕まえたり、持って帰ったりするようなことはしてはいけません。
蛍は孵化してから約1年間かけて成虫になりますが、成虫として生きる期間はわずか1〜2週間ほどです。短い一生の中で精いっぱい光を放っている蛍を傷つけたり、蛍を育む美しい自然環境を壊すことのないよう、静かに鑑賞しましょう。

気軽に行ける!東京23区の蛍鑑賞イベント

蛍画像
蛍を鑑賞できるイベントは東京にもたくさんあります。興味のあるイベントがあれば、ぜひ行ってみましょう。

●ホテル椿山荘東京「ほたるの夕べ」
文京区にある「ホテル椿山荘東京」では、毎年蛍の飛翔時期に合わせてイベントを開催しています。高級食材「鮑」や人気の「ローストビーフ」、蛍の光をイメージして盛り付けられたデザートなどの豪華な食事を満喫したら、緑の生い茂る美しい庭園を散歩しながら園内を飛び交う蛍をゆったり鑑賞しましょう。なお、園内には誰でも無料で入ることができます。

・イベント会場:ホテル椿山荘東京
・開催日時:2016年5月20日(金)〜6月30日(木)19:00〜21:00
・アクセス:JR山手線「目白駅」よりバスで約10分
・お問い合わせ:ホテル椿山荘東京 03-3943-1140
・ホテル椿山荘公式HP:http://www.hotel-chinzanso-tokyo.jp/index.html

●世田谷代官屋敷「せたがやホタル祭りとサギ草市」
世田谷区にある「世田谷代官屋敷」の敷地内に設置された専用のドームの中に放流された、約3000匹の蛍を鑑賞するお祭りです。上町天祖神社の境内では、世田谷区の区花であるサギ草を買うこともできます。

・イベント会場:世田谷代官屋敷
・開催日時:2016年7月
・アクセス:東急世田谷線「上町駅」より徒歩5分
・お問い合わせ:せたがやコール 03-5432-3333
・関連HP:http://home.u01.itscom.net/susi/festival.html
・世田谷区公式HP:http://www.city.setagaya.lg.jp/index.html

●おとめ山公園「ホタル観賞会の夕べ」
新宿区にある「おとめ山公園」では、「東京の名湧水57選」にも選ばれた湧き水を利用して蛍が飼育されています。イベント当日にはホタル舎が開放され、公園の中を歩いて通り抜けながら蛍を鑑賞できます。

・イベント会場:おとめ山公園
・開催日時:2016年7月上旬開催予定
・アクセス:JR山手線「高田馬場駅」より徒歩8分
・お問い合わせ:新宿区落合第一特別出張所 03-3951-9196
・新宿区公式HP:http://www.city.shinjuku.lg.jp/event/ochiai101_001024.html

●渋谷区ふれあい植物センター「ホタルの夕べ2016」
明治通り沿いにある「渋谷区ふれあい植物センター」内にある温室「グリーンガーデン」のなかを舞う蛍を鑑賞するイベントです。17時半ごろからはヘイケボタルが、19時ごろからはゲンジボタルが見ごろとなり、2種類の蛍の飛翔が楽しめます。

・イベント会場:渋谷区ふれあい植物センター
・開催日時:2016年6月17日(金)〜21日(火)17:30〜21:00(最終入園20:15)
・アクセス:JR山手線「渋谷駅」より徒歩12分
・お問い合わせ:渋谷区ふれあい植物センター 03-5468-1384
渋谷区広報課広報広聴係 03-3463-1287
・渋谷区ふれあい植物センター公式HP:http://www.botanical-fureai.com/

この夏は蛍鑑賞でノスタルジックなひとときを!

ちらちらと舞う蛍の光を見ていると、どこか懐かしい気持ちになりませんか?この夏は蛍を鑑賞できるイベントに参加して、子どもの頃に田んぼで見た蛍の群れや、旅先で見かけた蛍の飛び交う風景を思い出しながら、ノスタルジックな気分に浸ってみてはいかがでしょうか?ご紹介したイベントは、都内近郊にお住まいの方にとって、どれもアクセスしやすい場所で開催されています。ぜひ足を運んでみてください。