養老渓谷で紅葉ハイキング!2016年の見ごろと、おすすめの観賞スポットは?

2016年09月08日

四季折々の美しい景観が楽しめる養老渓谷。中でも秋の紅葉は、毎年多くの人々を魅了しています。そんな養老渓谷で、今年はハイキングをしてみてはいかがですか?2016年の紅葉情報や、おすすめの観賞スポットをご紹介します。

紅葉が美しい「養老渓谷」はどんな場所?

自然豊かで見どころが満載の養老渓谷は、周辺の温泉宿泊施設も充実しています。美しい山々を望みながら、温泉や地元の味覚もたっぷり楽しめます。

房総半島の中央に位置し、千葉県大多喜町から市原市を流れる養老川によって形成された養老渓谷。首都圏からのアクセスも良く、関東の隠れた秘境として人気があります。一年を通し豊かな自然を楽しむことができ、春はツツジや山百合が、秋の紅葉の時季にはモミジ、カエデ、クヌギなどが鮮やかに色づきます。また、川沿いにはいくつかのハイキングコースがあり、遊歩道も整備されていますので、近年はハイキングスポットとしても人気があります。
周辺には温泉を堪能できる施設が数多く揃っており、渓谷の散策で疲れた身体を癒すこともできます。

養老渓谷の紅葉の見ごろは?

養老渓谷の紅葉の見ごろは?
秋の養老渓谷を美しく彩る紅葉。見ごろの時季にはライトアップが行われ、「粟又の滝」や「小沢又の滝」などとの荘厳なコラボレーションも楽しめます。

●紅葉の見ごろ
例年11下旬から12月上旬が見ごろです。渓谷一帯が紅葉に染まりますので、至る所で美しい景観を楽しめるはず。また、養老渓谷は紅葉樹種が多いことも特徴で、秋にはモミジ、カエデ、ウルシ、ハゼ、ナラ、クヌギ、ケヤキ、ツタなど、実に多種多様な木々が色づきます。そのため、赤・黄色・茶色・オレンジ・緑など様々な色が混在し、他とは一味違う鮮やかで奥深い色彩を生み出しています。

●もみじまつり
例年11月23日(祝)の勤労感謝の日には、「養老渓谷もみじまつり」が開催されます。紅葉や温泉、地元の食材にちなんだ各種イベントが開かれ、多くの人々でにぎわいます。大鍋による豚汁の販売、餅つきの実演と販売、地元の新鮮野菜や手打ちそば、焼き芋の販売など、地元の旬の味覚を楽しめます。また、和太鼓の演奏やチェーンソーカービングアート、着物での城下散策など、様々な企画や催し物も行われますので、興味のある方はぜひ足を運んでみてください。

●ライトアップ
夜の闇に浮かび上がる幻想的な光景。ライトアップされた紅葉は、昼間とはまた違う荘厳な美しさが魅力です。ライトアップは、緩やかに流れ落ちる「粟又の滝」や、景観スポットとしても有名な全長1.2 kmの「中瀬遊歩道」で行われます。まるで燃えるように美しく映しだされた、夜の養老渓谷をぜひご堪能ください。

・例年のライトアップ情報
点灯期間:11月下旬~12月上旬
点灯時間:17:00~21:30

初心者向けのハイキングコースとおすすめ紅葉スポット

「険しい山道や長時間のコースを歩くのは心配……」という初心者の方でも十分に楽しめるハイキングコースと、そのコースで見られる紅葉スポットをご紹介します。

●滝めぐりコース
普段ハイキングをされない方にもおすすめの最短コースです。全長4.0km、所要時間約1時間で、「粟又の滝→小沢又の滝→水月寺→粟又の滝展望台→粟又の滝」という順で巡ります。

●コースの中の紅葉スポット
・粟又の滝
粟又の滝
房総を代表する名瀑(めいばく)で、横幅のある岩肌を緩やかに水が流れ落ちる様は優美で印象的です。別名「養老の滝」とも呼ばれ、養老渓谷の中でも多くの観光客が訪れる場所です。美しく紅葉した葉が覆いかぶさるように滝を彩る様子は、まるで名画のよう。

・粟又の滝自然遊歩道
粟又の滝からツツジの美しい小沢又の水月寺下流まで、養老川沿いに設けられた全長2kmの遊歩道です。綺麗に整備された歩きやすい道が続くので、ハイキング初心者でも安心。大小の滝が点在し、垂直に切り立った断崖など迫力ある景観の中を、紅葉した木々を眺めながら歩けます。

・小沢又の滝(幻の滝)
私有地内にある「小沢又の滝」。「幻の滝」とも呼ばれるこの滝は、土地の所有者が独自に整備を行い現在の形となりました。一の滝から五の滝まであるので、ぜひ一つひとつの滝を観賞しながら歩いてみてください。

・展望台
2つの滝を望むことのできる絶景ポイントです。1つは別名「命の滝」とも呼ばれ、落差7~8メートルの滝です。2つ目は人工の滝です。人の手でつくられたとは思えないような、20メートルもの高さから水が流れ落ちる様は圧巻です。

初心者・中級者向けのハイキングコースとおすすめ紅葉スポット

初心者・中級者向けのハイキングコースとおすすめ紅葉スポット
つづいて初心者・中級者向けのハイキングコースと、途中にある紅葉観賞スポットをご紹介します。「滝めぐりコース」をクリアした方は、次回はぜひこのコースにもチャレンジしてみてください。

●バンガロー村・弘文洞跡コース
全長約7.4キロメートル、所要時間約2時間の比較的緩やかなコースです。
「養老渓谷駅→宝衛橋→夕木台→奥養老バンガロー村→弘文同跡→中瀬キャンプ場→観音橋→白鳥橋(吊り橋)宝衛橋→養老渓谷駅」という順で巡ります。途中の奥養老バンガロー村ではキャンプやバーベキューもできるので、ハイキングのランチとして予定を組み込んでも楽しいはず!設備は揃っていますので、重たい器具や道具を用意する必要もなく手ぶらでOKです。

●コースの中の紅葉スポット
・弘文洞跡
「弘文洞跡」は、今から約140年前に、耕地を開拓する目的で、蛇行していた養老川の支流「蕪来川」を川廻し(川を人工的に短絡させること)して造ったトンネルです。養老渓谷を代表する景勝地、また人気の釣り場としても有名になりましたが、1979年に頭頂部が崩落し道が途絶えてしまいました。しかし崩落により生まれた独特の光景と、その神秘的な姿は現在でも見ることができます。

・中瀬遊歩道
「中瀬遊歩道」は、養老温泉街にある「共栄橋」付近から養老川に沿ってつくられた1.2kmの遊歩道です。この中瀬遊歩道は、小さな橋が川の中央に架けられただけの造りになっており、昔懐かしい雰囲気があります。大人が童心に戻れるような、そんな気分にさせてくれる場所です。

・観音橋
朱塗りの欄干が美しい、養老川に架かる2連の太鼓橋です。実際に渡ると遠目で見るよりも勾配を感じられます。京都の風景を連想させるような紅葉と朱塗りの橋を写真に収めるべく、撮影スポットとしても人気です。

上級者向けのハイキングコースとおすすめ紅葉スポット

最後に上級者向けのハイキングコースと、そこで見られる紅葉スポットをご紹介します。「足腰や体力に自信がある!」というハイキングの常連におすすめです。

●大福山・梅ヶ瀬コース
全長約9.6キロメートル、所要時間約3.5時間の上級者向けコースです。
「養老渓谷駅→宝衛橋→女ヶ倉→大福山展望台→もみじ谷→梅ヶ瀬渓谷→女ヶ倉→宝衛橋→養老渓谷駅」という順で巡ります。歩き応えも十分に感じられるでしょう。

●コースの中の紅葉スポット
・大福山
大福山は市原市で一番高い山で、標高は292メートルです。山頂からの眺めは素晴らしく、辺り一帯に広がる紅葉の山々を眼下に見渡せます。タブノキ、アカガシ、スダジイ、モチノキなど、多くの樹木や草木が生い茂る自然豊かな山です。山頂にある「大福山展望台」からは周辺の山々を見下ろすことができます。

・梅ヶ瀬渓谷
梅ヶ瀬渓谷
養老川支流にある渓谷で、川の両岸に高さ30~50メートルの垂直に切り立った崖が続いています。ここから見上げる紅葉は圧巻で、紅葉の名所としても知られます。また、この梅ヶ瀬渓谷の最深部には、明治の教育者・日高誠實(ひだか・のぶざね)が奈良の月ヶ瀬に習って理想郷を建設しようとし、夢破れこの世を去ったという邸宅跡があります。ここには現在もモミジの大木がそびえており、落葉の時期にはあたり一面に敷き詰められた紅葉のじゅうたんを楽しむことができます。

・筒森もみじ谷
国道465号筒森地先から1kmほど細い道路を進むと現れる絶景スポットです。道路の両脇には数多くのモミジの木々が茂り、その見事な光景にきっと目を奪われるはず。そんな紅葉の美しさから「筒森もみじ谷」と呼ばれるようになったと言われています。もともとこの場所は、地元民だけが知る紅葉の穴場だったそうで、観光地としてはまだあまり開発が進んでいません。それだけに、自然本来の姿を味わえるおすすめの観賞スポットです。

養老渓谷に行かれる方へ

ここまでの記事をお読みになって、養老渓谷の紅葉を見に行きたくなった方もいらっしゃるのではないでしょうか?養老渓谷の所在地とアクセスはこちらでチェックしてください!

●所在地
〒298-0216
千葉県夷隅郡大多喜町

●アクセス
・車
東京方面から:館山自動車道「市原」インターチェンジから「牛久」経由で約50分
神奈川方面から:圏央道「木更津」インターチェンジから「久留里」経由で約25分

・電車
JR山手線ほか「東京駅」―(JR京葉線→JR内房線:約1時間)―五井駅(小湊鉄道:約1時間)―養老渓谷駅
JR外房線「大原駅」―(いすみ鉄道:約1時間)―上総中野駅(小湊鉄道:約8分
―養老渓谷駅

●お問い合わせ
0436-96-0055

●観光協会公式サイト:http://www.youroukeikoku.com/

養老渓谷周辺のおすすめグルメ

●手打蕎麦 ゆい
日本各地の蕎麦を石臼挽きし、自家製粉で作った十割蕎麦のお店。十割ならではの風味や歯ごたえを味わえます。地元で採れた山菜や自家栽培された季節の野菜を中心とした限定メニューも人気。古民家造りの店内は、趣があり贅沢な空間です。静かで落ち着いた雰囲気の中、ゆっくりとお食事を楽しんでみてはいかがですか?

・所在地  千葉県大多喜町小田代391
・営業時間 11:00~13:30 (売り切れ次第終了)
・定休日  毎週水・木曜日(変更あり)
・公式サイト:http://yuisoba.com/

●和食処 清恵(きよえ)
養老渓谷温泉郷にある、老舗和食処「清恵」。地元で採れた食材にこだわった季節の料理が人気です。中でも、若旦那の揚げる天ぷらはサクサクとして絶品!穴子がまるまる1本入った穴子天重もおすすめです。

・所在地  千葉県夷隅郡大多喜町葛藤578-3
・営業時間 11:00~15:00/17:00~20:30
・定休日  月曜日(祝日の場合を除く)※祝日営業の場合は翌日が休業日となります。
・公式サイト:http://kiyoe.net/

養老渓谷での紅葉ハイキングで、心も体もリフレッシュ!

ハイキングコースは全国に数多くありますが、これだけ見事な紅葉を観賞しながら様々なコースを歩けるのは、養老渓谷ならでは!今年の秋は、大自然の美しい紅葉の中を散策し、心も体もリフレッシュしてみてはいかがですか?