日本の冬まつり7選|さっぽろ雪まつりから長崎ランタンフェスまで

2016年11月09日

日本には昔から四季折々のまつりがあります。今回取り上げるのは冬まつり。ダイナミックな雪像で知られる北海道の「さっぽろ雪まつり」から、約1万5千個の提灯が街を染める「長崎ランタンフェスティバル」まで、日本全国で開催される冬まつり7選をご紹介します。

【北海道】さっぽろ雪まつり

さっぽろ雪まつり
日本を代表する冬の大イベント「さっぽろ雪まつり」といえば、チームごとに精巧な雪像制作を競い合う「国際雪像コンクール」。日本国内だけでなく世界中からの観光客でにぎわうまつりの魅力に迫ります。

1950(昭和25)年、地元札幌の中高校生たちが、当時は雪捨て場だった大通公園に6つの雪像を展示したことから始まった「さっぽろ雪まつり」。メイン会場の「大通公園」には、1丁目から12丁目にわたる約1.5kmの間に、雪と氷だけで作られた大小さまざまな雪像がズラリと並びます。メインイベントの国際雪像コンクールでは、会期中に世界各国から参加したチームが制作する過程を見ることができます。

札幌市スポーツ交流施設「つどーむ会場」は、子供も大人も一緒に楽しめる体験型イベントが中心。巨大な滑り台やスノーラフト(スノーモービルで引っ張ってもらいながら雪の上を滑走するレジャー)を楽しめます。札幌を代表する繁華街「すすきの会場」は氷の彫刻がメインで、氷彫刻コンクールやロマンチックなライトアップが見どころ。

●大通会場(大通公園)
・住所
北海道札幌市中央区大通西1~12
・期間
2017年2月6日(月)~12日(日)
・アクセス
地下鉄東西線・南北線・東豊線「大通駅」から徒歩すぐ
・ライトアップ時間
日没~22:00まで

●つどーむ会場(札幌市スポーツ交流施設・コミュニティドーム)
・住所
北海道札幌市東区栄町885-1
・期間
2017年2月1日(水)~12日(日)
・アクセス
地下鉄東豊線「栄町駅」2番出口から徒歩約10分
※大通会場からシャトルバスを運行

●すすきの会場(すすきのアイスワールド2016)
・住所
北海道札幌市中央区南4条通り~南7条通りまでの西4丁目線(駅前通)市道
・期間
2017年2月6日(月)~12日(日)
・アクセス
地下鉄南北線「すすきの駅」周辺
・ライトアップ時間
日没~23:00(最終日は22:00まで)

●さっぽろ雪まつり公式サイト:
http://www.snowfes.com/

【青森】弘前城雪燈籠(ゆきどうろう)まつり

弘前城雪燈籠まつり

「みちのく五大雪まつり」の1つ「弘前城雪燈籠まつり」。メイン会場である「弘前公園四の丸」には、歴史的な建造物などの大雪像や巨大な滑り台が造られます。

1977(昭和52)年から開催されている雪燈籠まつりは、長く厳しい北国の冬を楽しく演出するため、地元市民がかまくらや燈籠、雪だるまなどを手作りし、ろうそくを灯したことが始まりです。蓮池の周りに並ぶミニかまくら約300基が幻想的な雰囲気を醸し出し、公園内に設置された大小さまざまな燈籠や雪像、照明に浮かぶ弘前城とともに見る者を神秘的な世界へと誘います。春は桜の名所で知られる弘前城ですが、冬の姿もまた格別です。

●弘前公園(国指定史跡「弘前城跡」)
・住所
青森県弘前市下白銀町1
・期間
2017年2月9日(木)~12日(日)
・アクセス
JR奥羽本線「弘前駅」からタクシーで約10分
JR奥羽本線「弘前駅」から市内循環バス(100円)乗車「市役所前」下車徒歩約4分

●弘前城雪燈籠まつり関連サイト:
http://www.hirosaki-kanko.or.jp/web/edit.html?id=cat02_winter

【山形】蔵王樹氷まつり

蔵王樹氷まつり
スノーモンスターと呼ばれ、日本はもとより世界的にも有名な蔵王連峰の「樹氷」。自然の気象条件がもたらす独特な造形美が「樹氷」なのです。日中は白銀に輝き、夜はライトアップされ、全く趣が異なります。

自然が織り成す美しい芸術品・樹氷は山形県の「蔵王温泉」で見ることが可能で、中でも蔵王ロープウェイの「地蔵山頂駅」付近で見られるものは圧巻です。

樹氷を観賞できる時期は、毎年12月下旬から3月上旬です。1番の見ごろは、その年の気候にもよりますが、着雪と着氷が盛んで樹氷が大きくなる2月上旬だと言われています。

蔵王ロープウェイの地蔵山頂駅周辺では毎年、樹氷のライトアップが実施されます。期間は例年12月下旬から翌2月下旬まで、時間は17:00から21:00までですが、天候などの状況により、毎日ではなくトータルで約50日間実施されます。

●蔵王ロープウェイ「地蔵山頂駅」
・住所
山形県山形市蔵王温泉229-3
・期間
例年12月下旬~翌年2月下旬
・アクセス
JR奥羽本線「山形駅」から山交バス乗車「蔵王温泉」下車(所要時間:約45分)
「蔵王温泉」から蔵王ロープウェイ「蔵王山麓駅」まで徒歩約10分
「蔵王山麓駅」からロープウェイ乗車「地蔵山頂駅」下車(所要時間:約17分)

●蔵王樹氷まつり関連サイト:
http://www.kankou.yamagata.yamagata.jp/zao/winter/pc/

●蔵王ロープウェイ公式サイト:
http://zaoropeway.co.jp/zao/winter/

【秋田】横手かまくら祭り

横手かまくら祭り

「横手かまくら祭り」は、水神様を祀るために横手市内各所に約100基の雪の社(やしろ)「かまくら」が設けられる小正月行事です。450年の伝統を誇り、幻想的な光景を楽しめるまつりについてご紹介していきます。

祭りの期間中は、地元の子供たちが「入ってたんせ」(どうぞかまくらに入ってください)、「拝んでたんせ」(どうぞ水神様を拝んでください)などと言いながら、甘酒やお餅を振る舞ってくれます。市内に100基ほど設けられる「かまくら」の中で、「あまえこ」と呼ばれる甘酒やお餅を食べながら、話に花を咲かせましょう。

真冬の闇夜に、灯りとともに浮かび上がる無数のかまくら。まるで空に舞うランタンのような、雪国の情緒溢れる光景を楽しんでみてはいかがでしょうか?

●横手市役所本庁舎前道路公園
・住所
秋田県横手市中央町8-12
・期間
2017年2月15日(水)~16日(木)
・アクセス
奥羽本線「横手駅」から北東へ徒歩約10分
※「横手公園」「二葉町かまくら通り」など周辺の各会場へは巡回バスが運行

●横手かまくら祭り関連サイト:
http://www.yokotekamakura.com/01_event/04_winter/kamakura_kaisai_h28.html

【秋田】なまはげ柴灯(せど)まつり

なまはげ柴灯まつり
神事である「柴灯祭(さいとうさい)」と、伝統行事の「ナマハゲ」を組み合わせた、勇壮な観光行事が「なまはげ柴灯まつり」です。

例年、柴灯祭は1月3日、ナマハゲは2月の第2金曜日から日曜日にかけて、会場となる男鹿市北浦の「真山神社」で行われます。
柴灯火の明かりの下、古い伝統的な湯立て神事の「鎮釜祭」と、地元の独特な祓い神楽を奉納する「湯の舞」でスタートします。ナマハゲに扮する若者がお祓いの後、お面を受けるとナマハゲへと化身。この後、山へ戻るための「ナマハゲ入魂」が催されます。

クライマックスに「怠け者はいねがー!泣ぐ子はいねがー!」(怠け者はいないか?泣く子はいないか?)と、松明(たいまつ)をかざしたナマハゲが雪山から下りてくる姿は、テレビや新聞などでもお馴染みです。山を下りたナマハゲが観光客であふれる境内を練り歩くと、熱気は最高潮に達します。

●真山神社
・住所
秋田県男鹿市北浦真山字水喰沢97
・期間
2017年2月10日(金)~12日(日)
・アクセス
奥羽本線「男鹿駅」から臨時の有料バスで直行

●なまはげ柴灯まつり公式サイト:
http://www.oganavi.com/sedo/

●真山神社公式サイト:
http://www.namahage.ne.jp/~shinzanjinja/

【福島】会津絵ろうそくまつり

会津絵ろうそくまつり
色鮮やかな菊や藤など季節の花々が描かれた伝統工芸品の「会津絵ろうそく」を普及するため、2000年(平成12年)に初めて行われた「会津絵ろうそくまつり」。夜の会津若松が約1万5千本のろうそくに照らされて雪景色に浮かぶ様子は幻想的です。

メイン会場の「鶴ヶ城」に登り、ろうそくで描かれた壮麗な景色を天守閣から眺めることができます。御薬園では幻想的な琴と横笛の演奏。動と静、それぞれ異なった世界観を演出し、「ゆきほたる」と称される雪と灯火が織り成す世界が見る者の目を楽しませてくれます。

「会津絵ろうそく」は約500年前、時の領主が漆の栽培を保護したことで盛んになったと言われています。漆器と並んで高級な「木ろう」が採れることがきっかけでした。その後、ろうそくに絵を施す「絵ろうそく」が考案され、当時の上流社会に愛用されました。

●鶴ヶ城
・住所
福島県会津若松市追手町1-1
・期間
例年2月上旬
※2017年の開催日時は未定です。
・アクセス
磐越西線「会津若松駅」から、まちなか周遊バス「ハイカラさん」乗車「鶴ヶ城入口」下車徒歩約5分

●御薬園
・住所
福島県会津若松市花春町8-1
・期間
例年2月上旬
※2017年の開催日時は未定です。
・アクセス
磐越西線「会津若松駅」前から、まちなか周遊バス「ハイカラさん」乗車「御薬園」下車すぐ

●会津絵ろうそくまつり公式ホームページ:
http://www.aizu.com/erousoku/

【長崎】長崎ランタンフェスティバル

長崎ランタンフェスティバル
約1万5千個にもおよぶ中国の提灯ランタンやオブジェが、異国情緒あふれる長崎の街を極彩色に染め上げます。

長崎ランタンフェスティバルは、中国の旧正月を祝う「春節祭」として始まり、毎年旧正月の旧暦1月1日から15日までの間に開催されます。これほど多彩な大きさや形、種類が揃うランタンを見ることができるまつりは他では珍しく、長崎ならではの冬の風物詩を見ようと毎年約100万人を超える観光客が訪れます。

期間中は、「龍踊り」や「中国雑技」など、中国色豊かなイベントが満載です。

●長崎市 新地中華街会場
・住所
長崎県長崎市新地町周辺
・期間
2017年1月28日(土)~2月11日(土)
・アクセス
JR長崎本線「長崎駅」から路面電車1番系統「正覚寺下行き」乗車「築町」下車徒歩2分

●長崎市公式観光サイト:
http://www.at-nagasaki.jp/event/51795/

訪れる人を飽きさせない冬の風物詩

地域ごとに個性があふれる冬の風物詩は、訪れる人を飽きさせません。四季のある日本で、この季節にしか味わえない冬の魅力を体感するために、今回ご紹介した冬まつりにぜひ1度足を運んでみてはいかがでしょうか?